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生前整理って何?終活と違うの?

生前整理や終活、呼んで字のごとく自分の財産をあらかじめ整理して、終わりを想定した働きかけを行う方が増えております。それは「本当に自分の財産を残したい」という気持ちの現れであり、非常に賢い選択肢であるともいます。

終活は、人生を「終」えるための事前の「活」動と書きますが、文字だけ見ると少しさびしさを覚えてしまいます。しかし、本当の意味で財産を残すと言うことはこうした取り組みが鍵を握ることになります。

相続による手続きの実際

相続(人が無くなると同時に発生)が発生すると、財産は相続の手続きを行う必要があります。その際の手続き方法を一部ご紹介します。

・不動産を所有していた場合
→不動産の所有者の名義を変更する必要があります。
(所有権移転登記:法務局が管轄となりますが、名下変更の申請書を作成することは容易ではなく、専門知識を必要とします。)

・銀行預貯金、株、有価証券などを所有していた場合
→登録の銀行、証券会社の窓口へ出向き、相続の手続きを行う必要があります。

(各所へ足を運ぶ必要があり、相続書類に相続人全員の情報が必要になるため、時間をとられることが多い。※特に親族が遠方に住んでいる場合など)

生前整理・終活=死ばかりではない

人は、死を間逃れることはできません。しかし、生前整理・終活とは必ずしも死と直結するものばかりでもありません。たとえば認知症も、生前整理を考える上では軽視できません。

自分の意志が伝えられないうえ、さまざまな制限を受けてしまうことになるからです。

そうなると、今所有している財産を誰かが管理することになりますが、ここでも所有者の財産を保護する目的として、財産管理をできる人間を定めることになります。

万事に備えると言うことは生前整理を考える上で非常に重要な考え方であり、最後の最後に考えるテーマでもないと言うことになります。

生前整理って何から始めたらいいの?

生前整理を考えたいけど、どうしていいか分からないと言う方は多いのではないでしょうか。

生前整理を考えることは、まず自分を知ることから始まります。

「何をいまさら、自分のことは自分が一番分かっている」と思ってしまいますが、実はこれが生前整理を考える妨げとなる要素です。

「自分では分かっていても人に伝わらない」ことで、結果として後に残る「荷物」となってしまうのです。まずは自分を改め、人に知ってもらう準備をすることが大切です。

自分を綴るエンディングノート

ここでまた、さびしくなるキーワードが登場します。エンディングノートとは、自身の情報を書き綴るためのノートであり、自己紹介のカルテのようなものです。

市販のものもありますが、相続関係機関においてある場合もあります。また、エンディングノートが無くても、自身で項目を把握することでこれに変わるノートでも構いません。

間違った認識として多いのが、エンディングノート=遺言書ではありません。
(遺言作成には一定のルールがあり、条件を満たしていないと効力を持ちません)

つまり、自分の最後の思いを書くというものではなく、万が一自分に何かあったときに

それ見た誰でも自分の情報が一望できるよう情報をまとめるノートになります。

認知症や、意思疎通が図れない状態になってしまうと、投薬治療における薬物アレルギーなどでさえも訴えることができず、誰も気づけないのです。

自分を知る=財産を知る

エンディングノートを一冊仕上げることで、自分が何を所有しているか、万が一意思疎通が図れなくなった際はどうしたいか、伝えたい意思なども文字にすることで、自分自身への説得にもなります。

そればかりでなく、自分の説明書があれば生前整理を考えることができます。

自分の財産リストができたも同然、そのリストを資料に専門家に財産整理の最も適切な方法をたずねることができます。

生前整理の場合、まずは税理士に相談するのが最も的確な方法と言えます。

生前に財産を人に譲ると言うことは、ただ「これあげる・ありがとう」の関係では終わらず「贈与」という言葉に該当することがあります。こうなると税務の専門家に尋ねる必要が出てくるからです。

まとめ

つまり生前整理を考えるうえで最も重要なのは「生前整理を行う=何をどうしたいかの資料で説明をする必要がある」と言うことです。

資料が無ければ、いくら自分の頭の情報とはいえ専門家と話をする中で伝えきれないことや聞き忘れなどがあってもおかしくはありません。

財産が「何か」よりも、何が「どれくらいあるか」という情報のほうが、生前整理を考える上では重要になります。

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